主な検査の紹介Introduction to Medical Tests

心臓カテーテル検査

当院では血管領域の検査・治療を行うため、血管撮影装置Azurion7C20 with FlexARM(フィリップス社)を導入しております。Azurion7C20 with FlexARMは全身対応型で最先端の被ばく低減技術が数多く搭載されていますので、安心して検査・治療を受けていただけます。

1、患者様に安心を提供~高画質と低被ばくを両立するClarityIQ Technology~
従来装置では、当時の最新技術であるXresと呼ばれる画像処理技術により、被ばく線量を抑えながらざらつきの少ない高品質な画像の提供を行っていました。ClarityIQ TechnologyはXresからさらなる進化を遂げた高画質・低被ばくの最新画像処理技術であり、高画質を維持したまま従来から大幅に被ばく線量低減を実現する機能です。
世界中の様々な医療機関にて、50%以上の被ばく線量低減が可能な内容のエビデンスも複数報告されています。

2、術者に高画質な情報を提供ステントを見やすくするための高度な画像処理を行うことでステントの位置を容易に把握でき、病変部に適切に留置するのを補助することで治療精度が格段に向上しました。

冠動脈CT

当科では2023年1月より、マルチスライスCT装置(シーメンス社・SOMATOM Force)を用いて冠動脈評価を行っています。
心臓撮影では、2管球搭載のため、66msという高い時間分解能を有していますので、今まで検査不可であった高心拍の患者さまであっても心臓検査を行って頂けます。
さらなる検査精度向上、被ばく低減が可能となりました。

<右冠動脈に狭窄を認める症例> 図1(左)冠動脈CT、図2(右)冠動脈造影検査

冠動脈CT検査で右冠動脈に高度な狭窄性病変を認めます(図1 赤点線)。冠動脈造影検査で同部位に冠動脈の狭窄性病変を認めます(図2 赤点線)。

経食道心臓超音波検査

経食道心臓超音波検機器はフィリップス社の EPIQ CVxを使用しています。弁膜症の評価(図1)および心房内の血栓評価、心臓外科手術中にも使用します。また図2にあるように3D機能を用いた高画質で立体感のある画像構築・解析が可能となります。

<僧帽弁逸脱を伴う僧帽弁閉鎖不全症の症例> 図1(左)経食道心臓超音波画像(Bモード)、
図2(右)僧帽弁逸脱症の3D画像

心臓MRI

当院ではGE社signa pioneer 3.0Tを用いて、心臓MRI検査を行っています。心臓MRI検査を行う事で、より詳細な質的診断を行う事が可能です。

<MRI画像による心筋炎の評価>
図1 T2強調画像
図2 遅延造影:LGE

左室が厚く、壁運動がやや低下している。T2強調像で心筋に浮腫が認められる(図1 赤矢印)。遅延造影にて左室心筋外側に淡いLGE(+)を認め(図2 黄色矢印)、心筋炎を疑う所見として考えられます。

植え込み型心電計(ICM)

長期にわたって心電図を継続的に見守り、失神が起こった時の心電図を記録し、失神の原因の発見やさまざまな不整脈の検出に役に立つ事が期待されています。

ICMは手のひらにのるほどの小さな機器で、最長3年間、心臓を24時間モニタリングし、不整脈や失神した時の心電図を記録します。体内植込み型のため、普段通りの生活を続けながら精度の高い心電図のデータを取ることができるのが特長です。ICMは小さなスティック状をしていて、心拍リズムに乱れが生じると、自動でその前後の心電図を記録します。

ICMの植込みに大規模な手術は必要ありません。手術は局所麻酔で行います。胸の皮膚を1cmほど切開し 、機器を皮膚の下に挿入(植込み)して使用します。植込み手術時の感染の危険はゼロではありませんが、手術時間は30分程度と短く、比較的簡単とされる手術です。植込み部位が腫れたり、熱を持ったり、液が出てきたりした場合は、担当医師にお知らせください。

外来診療時には、プログラマと呼ばれる機械を使用してICMが正常に作動していることを確認し、記録された心電図のデータを分析します。担当医師はこの情報や患者さんの状態、服用しているお薬などから判断し、必要であればICMの設定を調整します。

ご不明な点がございましたらまず、担当医師にご相談ください。

着用型自動除細動器(WCD:Wearable Cardioverter Defibrillator)

図1: WCD
図2: WCDの着用イメージ
旭化成ゾールメディカル株式会社 提供

WCD(図1)は、着るタイプの除細動器で、突然の心停止に対する治療選択肢の1つとなっています。
心室頻拍又は心室細動による心臓突然死のリスクが高いが植込み型除細動器(ICD)の適応の可否が未確定の患者さん、またはICD適応でも患者さんの状態等により直ちにはICDが植え込めない場合が対象です。

WCDは着用型のため手術は不要です。素肌に直接着用していただきます(図2)。

WCDは致死性不整脈イベントの検出、治療、記録の全てを自動で行うため、第三者による介助を必要としません。

前触れなく突然起こる致死性不整脈に迅速に対応するため、シャワー、または入浴時を除き、常に着用していただきます。

除細動治療を目的にICDの適応の可否が確定するまでの期間、またはICDの植込みを行うまでの間に着用します。現在、日本では長期の着用は認められていないため、最大で3か月の着用となります。

参考:WCDドットコム(https://www.wcd-info.com/

心音図検査(仮)

柏厚生総合病院 循環器内科

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